水道修理のリスクが高い地域とは?
水道修理のリスクが高い地域は以下の3種類があります。
1.凍結しやすい寒冷地
2.管路経年化率の高い地域
3.築年数の古い家が建ち並ぶ地域
3番目に紹介した築年数の関係は、地域の問題よりも各家庭における老朽化・メンテナンス状況の影響が大きいです。
水道修理リスクの地域性は凍結と地域の管路経年化率だけ覚えておけば問題ありません。
凍結と劣化の関係性
水道管は気温-3~4度になると凍結すると言われていて、最低気温0度を下回った際は注意が必要になります。
凍結すれば溶けるまで使えなくなるのはもちろん、水は凍ると体積が増えるため、水道設備そのものに直接的なダメージを与えてしまうのです。
また、水道設備に必要不可欠なゴムパッキンは、周囲の水が凍ったりゴム自体の気温が低下したりすると劣化が進みやすくなります。
凍結しやすい朝の時間帯に水道を使わない場合でも、頻繁に凍結を繰り返すと破裂・水漏れなどの故障が起こりやすくなるので注意しましょう。
北部や標高が高い地域にお住まいの場合、屋外水道の水抜きをするなど適切な処置を徹底してください。
管路経年化率とは
管路経年化率とは、法定耐用年数を超えた管路(水道局の管理する水道管)の比率を表したもので、数値が高いほど高リスクです。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課の資料より、平成27年度末現在の管路経年化率の高い地域をまとめました。
1位:大阪府 28.3%
2位:神奈川県 21.7%
3位:山口県 20.5%
※全国平均 13.6%
※47位:秋田県 5.6%
管路経年化率が高い地域の抱えるリスクは、災害や故障によって水道が止まってしまうこと。
そして道路の下などにある水道管が破裂して近隣が水浸しになってしまうことです。
道路等の排水にも影響を与えるので、洪水リスクも高くなります。
管路経年化率の高い地域でも、住宅内の水回りが故障しやすいワケではありません。
海沿いの塩害について
海から近い地域に見られる塩害は、水道設備にも悪影響を与えます。
ただし、塩害を受けやすい立地の場合、銅管の水道管を使うなどの対策がされているため、その他の地域に比べて極端に故障リスクが高くなるワケではありません。
塩害による被害では、屋外に設置されている給湯器の不具合が多くなります。
サビが目立つ場合は防サビ塗料(給湯設備の場合は耐熱塗料)を塗るなどの対策が効果的です。
番外編:都市部と郊外の違い
1世帯あたりの水道故障発生頻度に明確なデータはありませんが、都市部より郊外の方がリスクが高いと考えられています。
水道設備は使用頻度が多いほど故障しやすくなる消耗品の要素があります。
都市部は家で長時間過ごすことが少ない単身者が多い。そして夫婦共働きで日中は家を留守にする家庭の割合が高いです。
それに対して郊外は専業主婦や祖父母も一緒に暮らす大家族の比率が高く、水道の使用頻度が高くなります。
ただし、都市部と郊外による使用頻度の違いは地域性によるもので、気候など環境そのものに差があるワケではありません。
リスクが低いと言われる地域でも、使用頻度が高い場合や設備の老朽化、劣化が進んでいる家だと故障しやすいです。