もし上の階の水漏れトラブルに巻き込まれたら?

上階から漏れた水で濡れている天井>

マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいて、もし上の階の水漏れトラブルに巻き込まれた場合、速やかに管理者か火災保険へ連絡を入れましょう。

 

上の階の住居か共用部分で発生水漏れは、原因・責任のある者が賠償責任を負います。

 

また、正しく請求しても相手方が応じない場合、水漏れリスクを付帯していることを条件に自身の加入する火災保険で補償されます。

 

報告・相談が大切

 

水漏れトラブルに巻き込まれた際は、速やかに報告・相談しておくことが大切です。
早期発見・早期報告を入れておくことで、トラブルへ発展した際に責任追及されるリスクを回避できます。

 

写真を撮るのも効果的

 

気付いたら天井に薄いシミがあったなど、異変を感じているけど上の階からの水漏れが原因だと確証が持てない場合でも、念のため報告を入れておくのが正しい対処法です。

 

しかし、水濡れ被害の確証が持てない中で連絡するのは腰が重く感じますよね?
こうした時は、異変を感じた部位の写真を撮っておくとよいでしょう。

 

その後、悪化した際に以前の写真があると主張・交渉が有利になります。

 

住人同士の連絡は避ける

 

上の階に住む住人との関係に関わらず、水濡れに関するトラブルの報告・相談は住人同士で直接行わない方がいいです。
普段は仲良くしている人でも賠償の絡む話になると人が変わってしまうことがあります。
また、軽い気持ちで確認するつもりでも、難癖をつけていると誤解される恐れがあるので注意してください。

 

報告・相談先について、自身に落ち度がない場合は管理組合管理会社(管理人さん)仲介契約を結んだ不動産会社大家さんのいずれかに連絡すると良いでしょう。
物件と直接関わりのある管理者へ相談しても対応してくれない場合は、自身の加入している火災保険の事故対応窓口へ相談してください。
そこで上の階の住人へ直接相談するように指示された場合は、言い回しなどを細かく事前確認した上で慎重に自身で対応するしかありません。

 

 

賠償責任

 

お金のことで揉める二人のイメージ

水濡れによる賠償責任を負う者は、発生箇所に応じて次の通りです。

 

  • 上の階の部屋 → 上の階に居住している人(※)
  • 共用部分 → 管理組合・大家など建物全体の管理者
  • 自身の部屋 → 居住者(本人)

※住人の専有スペース内での水濡れでも、共用部分へ繋がる部分の給排水設備による故障は建物全体の管理者責任になる場合があります。

 

水濡れの発生場所が上の階だと感じた際は、上層階の共用廊下を見に行くなど、できる範囲で発生原因を確認しておくのも一つの手です。
ただし、素人が目視で正しい判断をするのは難しいので、発生場所の調査を含めて建物の管理者等へ相談した方が無難でしょう。

 

火災保険のルール

 

水濡れによる被害の補償は、水濡れを発生させた責任のある者が加入する火災保険から補償されます。

 

上の階で水濡れが発生して下の階にも被害が及んだ場合
  ↓
上の階の住人の火災保険で被害を受けた全ての部屋の修繕費用が補償される

 

上の階の住人が火災保険に未加入だった場合、何かしらの方法で住人個人へ賠償請求する必要があります。
住人個人への賠償請求を行い、それに応じてもらえなかった際は、水濡れリスクの補償が付帯されていることを条件に、自身の加入する火災保険から補償されます。

 

昨今は基本補償のリスク範囲を任意に選択できる(水濡れリスクが自動付帯されない)火災保険が増えています。
上の階の住人が水濡れへの補償がある火災保険へ加入しているとは限らないので、万が一の際に備えて自身の加入する火災保険の補償を手厚くしておくと安心です。

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